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令和元年度卒業公演「消失」全8ステージ、完走。とにかく無事成功出来て良かった。公演や自分の演技の話をするとキリがないのでそういうことはしない。今後するつもりもないが、いつか振り返らなければならないのは事実だ。

「正しい創作というのは、やっている間楽しくて、終わった後苦しくなるものだ」

といった内容のツイートを見たことがあって、非常に共感した。ただやって終わり、じゃだめだもん。成長しないから。一度終わってしまうと人はすぐに忘れる。思い出作りに囚われてしまえばしまうほど、思うようにいかなかったことは平和な思い出の中に埋もれて見えなくなってしまう。

とりあえず、今日は休憩。友達と夕食を食べに行った。風が強かった。幸い雨は降っていなかった。カラオケに行くかどうかという話になったが結局やめた。僕はうちに帰って洗濯物を取り込み、部屋を少し片付け、キッチン周りを掃除して、綺麗になったIHでお湯を沸かす。いつか親がくれた「ちょっと贅沢な珈琲店 ブラジル・ブレンド」を飲む。珈琲の匂いが部屋を包む。こうなると本を読みたくなって、読みかけのガールズ・ブルーを読む。少し面白い展開になってきて読む気が俄然湧いてきたのだ。

 

こういう風に人がいなくても、部屋で独りで自分の思うように生活を楽しむことができるようになった。でもそれと同時に、他人と自分の距離感が分からなくなったりもする。でも、これは順番が逆だというのが恐らく本当のところなのだろう。他人のそばにいたい、他人にそばにいてもらいたいから、独りでいられなかった。でも他人の存在が少し嫌になって自分で自分の生活を楽しくなるようにするしかなかった。きっとこれが本当の話。

独りで生活するのも悪くないと思うけれど、他人という存在がよく分からなくなってしまったり、他人を信じられなくなってしまったのは悲しい。これらは本来両立することが出来るはずなのに。行ったり来たりの人生。生きるのが下手だなと思う。

別に悩んでるんじゃないのに、何かを書こうと思ったらこんな話になっちゃった。意外に危ういのかな僕は。特に楽しいことも、最近はないからなあ。公演期間中は忙しかったから仕方ないか。……ありったけの絶望を胸にしまいながら、丁寧に生きよう、楽しく過ごそう。だって絶望は光を求めていないのだから。絶望は真っ暗闇のまま、自分への憐憫や人間の真理を蠢かせて浮腫んでいく。

 

''きれいなものは涙で出来てるの''

 

さあこれから本当の春休み。夢夢しい思い出作りが始まる。