1/17(金)

ここ数日のことだが、朝目覚めると、生まれ変わったように錯覚する。

おそらく過去を失いつつあるからである。記憶の中から誰かが消えた時、その人に関する記憶が消えるのだろうが、その「人」ありきの舞台上で生活をしていたとするなら、それをいざ消してみようとすれば、何もかも頭には残らないのである。人との楽しい思い出が全て塗り変わっていく。

人ではなく''他人という存在すべて''である。

オセロの、全てが強制的に裏返される。今までの盤面はそのまま残っているが、盤自体が逆さになってしまった。裏を使って毎日を生きるが、翌日にはすべて崖から落ちている。

 

人に会いたいと思わない。避けたいとは思わないけれど。

人を家に呼びたくない。

極端なのだ、人との距離が。普段パーソナルスペースはないも同然だが、今ではもう、全方位に棘を巡らせて僕を守っている。

 

生まれ変わった世界はすでに何もかもが歪んでしまっている。

 

……

 

深夜28時。コンビニで手に入る幸せを買ってきた。どうせこれきりだ。

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