スマホのない生活

先日バイトの送迎の車にスマホを置いてきてしまったことがあり、約30時間ほどスマホのない生活を送ることになった。

 

スマホ依存気味だったが、いざこうして手放してみるとスッキリした。脳みその一部がなくなったような。果たしてその一部というのはどれぐらいの割合を占めていたのだろう……。

 

その日、友達に会う約束が二つあった。

一つは観劇。元々間に合うか分からなかったため予約はしてなかったが、とりあえず会場に向かうことにした。スマホがないので地下鉄の発車時間が分からなかったが、7分に1本来るから特に心配なし。だが、そもそも時間が分からなかった。腕時計を持っていないという事実が急に降ってきて、えも言われぬ''不足感''があった。不足は不安を生む。大丈夫かな……と少し心細くなってとりあえず近くの駅まで走る。

【思ったこと①】

手持ち無沙汰。地下鉄の待ち時間。言うまでもないがTwitterもLINEも見れやしない。汗をかきながらホームで一息ついた。心なしか目線より上を見る時間が増えたように思う。増えただけじゃなくて、外に意識が向かうようになった。エスカレーターから降りてくる人は男性だろうか女性だろうか、かわいい人だろうか、イケメンだろうか。あらゆる関心が、普段はスマホの中に閉じ込められていたんだなと感じる。夏目漱石の言葉に「過去を云々 未来を云々、今を生きろ」的な言葉があったと思うが、それを実感したような。今目の前で起きていることに目を向ける価値をなんとなく知らされた気がした。

・・・

まあ、ここで特に何があったわけでもないのだが。なんなら寝てて一本乗り過ごした。間に合ったのでよしとする。

会場で無事友達と合流し、友達に事情を説明して色々お願いした。同じバイト先の友達にスマホの話をしてもらったり、今日の二つ目の予定について友達に連絡してもらったり。